ゲーム中に画面が横方向にズレて2つに分かれたように見える。動きの速い場面でキャラクターが「切れた」ように見える。これがティアリングと呼ばれる現象で、モニターの故障ではなく映像出力のタイミングがズレることで起きる。

ティアリングはGPUが描画するフレームレートとモニターの更新タイミング(リフレッシュレート)がずれたときに発生する。144Hzのモニターでフレームレートが200fpsになっているとき、モニターが1フレームを読み取る途中でGPUが次のフレームを書き始めるため、1画面の中に2フレームが混在して見える。本記事ではティアリングの原因ごとに対処法を整理する。

ティアリングが起きる3つの原因

初心者
初心者
画面がズレてるんだけどモニターが壊れた?
モニ研
モニ研
モニターの故障じゃない。フレームレートとリフレッシュレートのズレが原因。VRRをオンにするか垂直同期を使うことで解消できる。
  • 原因①「フレームレート超過」:GPUが出しているfpsがモニターのHzを上回っている。144Hzモニターで200fps出ていると発生しやすい
  • 原因②「VRR(可変リフレッシュレート)が無効」:FreeSync・G-Syncが有効になっていないと、フレームレートの変動を吸収できずティアリングが出やすい
  • 原因③「垂直同期(V-Sync)の設定ミス」:V-Syncをオフにすると制限なくフレームを出力するためティアリングが増え、オンにすると入力遅延が増えるトレードオフがある
  • 原因④「ケーブル・接続の問題」:稀に古いHDMIケーブルや接触不良でタイミングがズレて似た症状が出ることがある
ティアリングの9割はVRRをオンにするか、ゲーム内でフレームレートの上限をHz数に合わせることで解消できる。

原因別の解決策まとめ

① VRRを有効にする(最優先の解決策)

  • FreeSync対応モニター+AMD GPUの場合:AMD Radeon Softwareでフリーシンクをオン、モニターのOSDでFreeSyncをオンにする
  • G-Sync Compatible対応モニター+NVIDIA GPUの場合:NVIDIAコントロールパネル→「G-Syncを設定する」でオン、モニターのOSDでG-Sync Compatibleをオンにする
  • HDMI VRR対応モニター+PS5・Xbox Series X:本体の設定でVRRをオンにする。HDMI 2.1接続が必要
  • VRR有効後はV-Syncをゲーム内でオフにしてよい。VRRがティアリングを吸収してくれるため両立不要

② フレームレートに上限をかける

VRRが使えない環境では、GPUが出力するフレームレートをモニターのHzと一致させるのが次善策だ。NVIDIAコントロールパネルの「最大フレームレート」設定、またはゲーム内のフレームレート上限設定でモニターのHz数(例:144Hz→144fps)に合わせる。フレームレートがHz数を下回る場合は上限を設定しても意味がない。GPU別の出力Hz上限も合わせて確認しておこう。

③ 垂直同期(V-Sync)の使い方

V-Syncはフレームレートをモニターのリフレッシュレートに同期させてティアリングを防ぐ機能だが、フレームレートがHz数を下回ると描画を待つために入力遅延が大幅に増える(60fpsで33ms→66msに倍増することがある)。競技FPSではこの遅延が致命的になるため、VRR対応モニターがあればVRRを優先し、V-SyncはオフかFast Syncを使うのが現代の正解だ。VRRの仕組みとLFCを理解したうえで設定しよう。

ティアリング対策済みのおすすめモニター

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ティアリング原因チェッカー
2つの質問で原因と解決策を診断
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VRRの状態フレームレートとHz

Q1. VRR(G-Sync / FreeSync)の設定は?

モニター VRR規格 Variable OD リフレッシュレート 価格帯
ASUS TUF Gaming VG27AQM1A G-Sync Compatible
FreeSync Premium
270Hz 約84,243円
LG UltraGear 27GP850-B G-Sync Compatible
FreeSync Premium
165Hz 約49,800円
BenQ MOBIUZ EX2710Q FreeSync Premium 165Hz 約61,800円

ASUS TUF Gaming VG27AQM1A|G-Sync Compatible+Variable ODでVRR使用時のティアリングと逆残像を同時に抑制

  • G-Sync Compatible+FreeSync Premium Proのデュアル対応でNVIDIA・AMD両GPUのVRRを利用できる
  • Variable OD搭載でVRR有効時にOver Drive強度をフレームレートに応じて自動調整。ティアリング対策と逆残像対策を同時に行える
  • 270Hzの高いHz上限があるため、フレームレートがVRR範囲(48〜270Hz)から外れにくく安定して効果を発揮できる
ASUS
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LG UltraGear 27GP850-B|FreeSync Premium Pro対応、AMD GPU環境でのティアリング対策に信頼性が高い

FreeSync Premium Pro対応でHDRコンテンツ再生中もVRRが機能する。AMD GPUとの親和性が高く、Radeon Software側の設定だけでスムーズにティアリングを解消できる。NVIDIAでもG-Sync Compatibleとして動作確認済み。LFC(Low Framerate Compensation)にも対応しており、フレームレートが下限を割り込んでもティアリングが出にくい設計になっている。

LG
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BenQ MOBIUZ EX2710Q|FreeSync Premium対応で3万円台、ティアリング対策の入門に費用対効果が高い

FreeSync Premiumに対応しており、AMD GPUとの組み合わせで手軽にティアリングを解消できる。NVIDIAでもG-Sync Compatibleとして動作する。WQHD/165Hzの解像度設定はVRR範囲内でフレームレートが収まりやすく、ティアリングが起きにくい動作条件を維持しやすい。

BenQ
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ティアリング対策3つの使い分け——どれを選ぶ?

ティアリングの対策は大きく3つ。入力遅延を増やさず直せるVRRが基本ですが、環境によって最適解が変わります。

効果と入力遅延、向いている人を早見表にまとめました。

対策ティアリング入力遅延こんな人向け
VRR(G-Sync/FreeSync)ほぼ消える増えない対応モニターを持つ全員(基本)
V-Sync(垂直同期)消える増えやすいVRR非対応・競技以外のゲーム
フレームレート上限軽減(VRRと併用)増えないVRR範囲を外れない様に固定したい人

※競技FPSで遅延を嫌う人は「VRR+リフレッシュレート−3fpsのフレーム上限」が定番。VRR規格の見分け方はG-Sync・FreeSync・HDMI VRRの違いで確認できます。

まず自分のモニターがVRRに対応しているかを確かめ、対応していれば有効化するだけでほとんどのティアリングは止まります。設定手順はWindowsのリフレッシュレート設定もあわせてどうぞ。

よくあるトラブルと対策

① VRRをオンにしたらティアリングは消えたが画面がちらつくようになった

  • 症状:FreeSync・G-Syncを有効にしたらティアリングは出なくなったが、別の場所でちらつきが発生するようになった
  • 原因:フレームレートがVRRの下限Hz(多くは48Hz)を下回るとLFCが機能しきれずちらつきが出ることがある。またNVIDIA GPU+FreeSync対応モニターの組み合わせで相性問題が出るケースがある
  • 解決策:ゲームの設定でフレームレートが常にVRRの下限以上になるようグラフィック設定を下げる。またはNVIDIAコントロールパネルでG-Syncのみに絞って設定する

② FullscreenとWindowedモードでティアリングの出方が違う

症状:ウィンドウモードではティアリングが出るが、フルスクリーンにすると出ない(またはその逆)。原因:VRRはフルスクリーン(排他的フルスクリーン)モードでのみ正しく機能するゲームが多い。ボーダーレスウィンドウモードではOSのコンポジターが介在してVRRが効かない場合がある。解決策:ゲーム設定を「フルスクリーン(Exclusive Fullscreen)」に変更する。Windows 11ではボーダーレスウィンドウでもVRRが対応するタイトルが増えているが、確実さではフルスクリーンが有利だ。

③ 設定を変えても一向にティアリングが直らない

症状:VRRもフレームレート上限も試したが改善しない。確認ポイント①:Windowsのディスプレイ設定でリフレッシュレートが正しく設定されているか確認する(設定手順はこちら)。確認ポイント②:DisplayPortケーブルの接触不良やケーブルの規格不一致による信号の乱れが原因の場合がある。ケーブルを交換して確認する。確認ポイント③:GPUドライバーが古い場合、VRR関連のバグが修正されていないことがある。最新ドライバーへの更新を試みる。

ティアリングとは何ですか?

画面の上下で映像が横にズレて表示される現象です。モニターのリフレッシュレートと、GPUが送るフレームのタイミングがズレると起きます。動きの速い横スクロールやFPSで特に目立ちます。

VRRとV-Syncはどちらがいいですか?

対応モニターならVRR(G-Sync/FreeSync)が基本です。入力遅延を増やさずティアリングを抑えられます。V-Syncは確実に消えますが遅延が増えやすいので、VRR非対応の環境や競技以外のゲーム向けです。

フレームレートを制限すると直りますか?

単独では完全には直りませんが、VRRと併用すると効果的です。fpsがVRRの対応範囲を超えると再びティアリングが出るため、リフレッシュレートより3fpsほど低い上限をかけると安定します。

60Hzのモニターでもティアリングは起きますか?

起きます。60Hzでもfpsが60を超えたり下回ったりすればズレます。60Hz機の多くはVRR非対応なので、その場合はV-Syncか、ゲーム側でfpsを60に固定する対策が現実的です。

まとめ:VRRを有効にするのがティアリング対策の最優先

  • □ モニターとGPUがVRR対応なら、まずVRRを有効化する(G-Sync / FreeSync / HDMI VRR)
  • □ VRR有効後はゲーム内のV-SyncをオフにしてVRRに任せる
  • □ VRRが使えない環境では、フレームレート上限をモニターのHz数に合わせる
  • □ ちらつきが出た場合はフレームレートがVRR下限を下回っていないか確認する
  • □ ゲームはフルスクリーン(排他的フルスクリーン)モードにするとVRRが正しく機能しやすい

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